アキ

     二ヶ月前、日本に来たばかりの私は高田馬場へ行きました。学校から近いため、ここに住むことにしました。高田馬場には、中華料理がいっぱいあるし、食べ物のデリバリーを注文するのも便利です。居酒屋にあまり興味がない私は、友だちのおすすめでこの店に食べに来ました。     それは 「新時代　伝串」と言う店です。高田馬場駅から出て、早稲田通り向きの横断歩道を渡ると、右手の方にすぐにこの店が見えます。店の看板メニューは鶏皮串で、値段は５０円一本です。他の焼鳥屋と比べると、とても安いと思います。１０本注文したら、出されたのはピラミッド状に並べられた串です。四層の鶏皮串にたっぷりのタレとスパイスがかかっています。その上、パリパリともちもちの食感を両方残すために波型の串打ちをしています。一口食べると、他の店と違う味と食感を感じられます。パリもちの食感と大豆から来たスパイスの味が、店の宣伝のように、 正真正銘日本一 の鶏皮串かもしれません。      家に帰ってから、ネットでこの店を調べました。「揚げ皮串をピラミッド状に積み上げる」のは「新時代」が著作権を持っている著作物です。そして、店で使っているタレとスパイスは塩分ゼロらしいです。揚げたものはもともと健康的ではないですけれど、スパイスとタレが少々健康的になるのは悪いことではないと思います。      さらに、店に「ガリガリソーダ」というソフトドリンクがあります。アイスバーの状態でガリガリ君をソーダのなかに浸して、そのまま飲みます。ラムネより甘くないです。お酒が弱いので、毎回ガリガリソーダを注文します。      この店は、十二時から朝5時まで営業していますので、夜中にも食べられます。また遅い時間に店に入ることはないですけれど、居酒屋なので、たぶん混んでいると思います。昼か夕方なら店はだいたい空いていますので、この時間におすすめです。それに、居酒屋ですけれど、二十歳未満でも、お酒を注文しないなら、普通に入れます。      学校からも、高田馬場駅からも近い店なので、みなさん、この店の前を通るときは、ぜひ店に入って、鶏皮串とガリガリソーダを試してください！

  先週末、文化村で「さらば、わが愛/覇王別姫」という映画を見ました。覇王別姫は香港で作られた映画で、29年前に上映されました。いまだに、中国の映画で唯一パルムドールを受賞した作品です。そして、映画が公開された後に生まれた中国の人々も、この名作を見たことがある人も多いのです。先月、日本でこの映画がまた上映されると聞いた時、すぐ友達と一緒に見に行く約束をしました。この映画を見に来たのは中国人だけだろうと思っていましたが、隣に日本人の年取った夫婦が座っていました。映画館にいた日本人は決して少なくないのです。さらに、あまりにも人気なので、毎日満席でした。 では、なぜ覇王別姫は、国を問わず、これほど有名な映画になったのでしょうか。覇王別姫は民国から中国の文化大革命までの程蝶衣（ チェン・ディエイー ）という京劇の俳優のストーリーを語りました。彼の物語に加えて、中国の重要な歴史段階における伝統文化の伝承と起伏を描いています。 程蝶衣は幼い頃、妓楼で働いた母に梨園（京劇を学ぶ場所）に連れて行かれて、梨園で育ちました。彼は女形に選ばれましたが、芝居と現実の区別が分からず、「覇王別姫」という劇で共演している兄弟子が好きになりました。数年後、彼らは有名になって、兄弟子がある遊女と結婚しました。二人の関係は冷たくなりましたが、程蝶衣は日本軍に逮捕された兄弟子を救うために日本人に京劇を演じました。第二次世界大戦の後、中華民国軍がこの事件で程蝶衣を逮捕しました。彼は釈放されましたが、文化大革命のころ、京劇は古い社会の象徴になり、程蝶衣は非難されました。それから十一年、もう一度兄弟子と共演した程蝶衣は、リハーサル中に、「覇王別姫」の中の虞美人と同じく、覇王の剣を使って自殺しました。物語はこのような悲劇的な結末を迎えました。    この映画の監督と俳優はとても有名です。映画の撮影方法はとても精巧で繊細です。言葉では言い表せないほどです。程蝶衣を演じたレスリー・チャンは、かつて中国で最も愛された俳優でした。悲しいことに、同性愛者であったレスリーはうつ病で自殺しました。また、レスリーの完璧な演出あっての「覇王別姫」でした。 今では京劇を聞く若い人はほとんどいなくなりました。文化の一部がなくなることで惜しまれるしかないのです。映画を見て、伝統文化の保護は深刻な問題だと改めて思いました。しかし、文化